2012年御翼6月号その3

愛を伝える5つの方法

 籍さえ入れていれば、真に幸せな夫婦、親子ということではない。神の選びに応え、イエス様を中心とした家庭を築くことで、神が約束された家庭の幸福が実現する。
「結婚してしまうと、一体愛に何が起きてしまうんでしょう?」と、クリスチャンの結婚カウンセラー、ゲーリー・チャップマンは、飛行機で隣り合わせになった男性から尋ねられた。その男性は、三度結婚したが毎回、結婚する前まではとてもうまくいくのに、結婚してしまうとすべてが崩れていくという。結婚前は、自分のすることが何でも「ワンダフル」だったと言っていた女性が、結婚した途端に夫のすることすべてが気に入らなくなったという。どうすれば、愛が生き続ける結婚ができるのだろうか。この男性は、「肯定的な言葉」で愛情表現をしていたという。例えば、彼は三度めの妻に、彼女がどんなに美しいか、どんなに彼女を愛しているか、語って聞かせた。ところが、これらの言葉はまったく妻に通じていなかった。なぜならば、彼女の方は、夫の言葉よりも、態度や行動の中にその愛情を探していたからではないか、とチャップマン師は言う。
感情的な愛を表現する言語は、基本的に5つあるというのが、チャップマン氏が30年間に及ぶ結婚カウンセリングをしてたどり着いた結論である。

 
愛を伝える5つの方法
  • 第一の愛の言語――「肯定的な言葉」
  • 第二の愛の言語――「クオリティ・タイム」
  • 第三の愛の言語――「贈り物」
  • 第四の愛の言語――「サービス行為」
  • 第五の愛の言語――「身体的なタッチ」

ゲーリー・チャップマン『愛を伝える 5つの方法』(いのちのことば社)より

 そして、結婚相手がこれらのうち、どれを一次言語(母語)としているか、つまり、どの「愛の言語(行為)」を一番喜ぶかを見つけ出し、話せるようになることが、末永く愛情に溢れた結婚生活を送る鍵なのだ。そして、夫と妻が同じ感情的な愛の一次言語を持つケースは稀であるという。多くの場合、私たちは自分自身の愛の表現の仕方を使って、相手に愛を伝えようとする。そして、それを配偶者が理解してくれないことに困惑するのだ。  贈り物の項目で、以下の実例があった。

   
あなた自身という贈りもの

 夫や妻の愛の一次言語が贈り物である場合、緊急時や危機の際に実際にそこにいてあげることが、あなたが配偶者に贈ることのできる最も力強い贈りものなのです。
 ある男性がこう語ってくれました。「私の母が亡くなった時です。妻の上司は、葬式のために二時間休みを取ってもいいが、午後はオフィスに戻るようにと妻に言いました。でも妻は、その日は夫が自分を必要としているので、丸一日オフィスには戻れないと答えたんです。するとその上司は、一日仕事に出てこなければ首にするかもしれないと言いました。その時、妻は上司に『仕事よりも夫のほうが大切です』と答えたんです。そして彼女は、その日は一日中私と一緒にいてくれました。私はあの日、彼女に愛されていることをそれまで以上に感じました。妻のその言葉を決して忘れません。ちなみに、妻は首になりませんでした。その上司はその後すぐにいなくなって、彼女が彼の仕事を引き継ぐことになったんです」

 そして、チャップマン師は最終章で、イエス様の救いが根本にあることを記している。 愛すること、特に配偶者が自分を愛してくれないのに自分だけ相手を愛することは不可能だ、と思う人もいるでしょう。そういう愛は、霊的な源から力を得なければ出てこない愛です。(しかし、私は)愛の見返りがない時でも、キリストが愛するための霊的な力を私の内に備えてくださることを発見したのです。キリストは死を前にして、自分を殺そうとする者たちのために、「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです」(ルカ23:34)と祈られました。ここに究極の愛の姿があります。このイエス・キリストについて、どうか個人的な調査をしてみてください。それが私の強い願いです。

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